校舎の前で来校者を迎えるアカデミーの執事

BEFORE YOU START

執事を学びはじめる前に

執事を学びたいと考えた方へ、頭取からお伝えしたいことがあります。年齢や経験より大切なものがあり、それは入学前から始められます。ここでは、学ぶ前に持っていてほしい心構えと、学びを仕事へつなげるための考え方をお伝えします。手続きそのものは公式サイトでご確認ください。

年齢や経験は問題になるのか

なりません。社会経験を経てから学び始める方は多く、人と接した経験はそのまま現場の判断力になります。

若いほうが有利という職業ではありません。段取りを組んだ経験、失敗を収めた経験、気まずい場を和らげた経験。これらは執事の実務に直結します。

性別も問わない

性別も問いません。依頼の内容によっては、女性であることが望ましい場面もあります。

人と向き合った時間は持ち込める

前職が何であれ、人と向き合ってきた時間はそのまま持ち込めます。窓口に立っていた方、病床の側にいた方、書類を扱っていた方。相手の変化に気づく癖は、どの職場でも同じように育ちます。

革張りの椅子に置かれた封書

学ぶ前に持っていてほしいもの

観察と記録の習慣です。人に会ったあと、その人の好みや状態を一つ書き留める。これは今日から始められます。

執事の技能は、覚えていることの上に成り立ちます。所作をどれだけ磨いても、相手の好みを知らなければ使いどころを誤ります。記憶に頼らず書き留める習慣は、学びの効率を大きく変えます。

資格を取る必要はない

入学までに何か資格を取る必要はありません。それよりも、この習慣を先につくっておくほうが役に立ちます。

砂糖を入れなかった、程度で足りる

書き留める対象は大げさなものでなくて構いません。砂糖を入れなかった、椅子を少し引いて座られた、その程度で十分です。この粒度で書ける人は、教室でも見えているものが多くなります。

今日から書き始める

人に会ったあと、その人の好みや状態を一つ書き留める。入学前から始められる唯一の準備です。

粒度は小さくてよい

砂糖を入れなかった、椅子を少し引いて座られた。その程度で十分です。

記憶に頼らない

所作をどれだけ磨いても、相手の好みを知らなければ使いどころを誤ります。
誰もいない、板張りの面談室

覚えておいてほしい心構え

執事は称賛を受けにくい仕事です。うまくいくほど存在が意識されなくなる構造を、受け入れられるかどうかが分かれ目になります。

催しで喝采を浴びるのは依頼主であるべきで、執事ではありません。仕事の成功は「執事がいたことを忘れるほど自然だった」という感想の中にあります。承認を求める働き方とは相性がよくない、という点は率直にお伝えしています。

積み上がるものがある

その代わり、誰かの人生の場面を支えたという実感は残ります。この職業を長く続けている人は、そこに価値を見出しています。

二度三度と伺ううちに

称賛が少ない代わりに、この仕事には積み上がるものがあります。同じお宅に二度三度と伺ううちに、説明しなくても通じる部分が増えていく。その手応えは、拍手とは別の形で残ります。

個別相談に使うアカデミーのサロン

学びを仕事へつなげるには

修了時の実技審査を経て協会の認定へ進む道が用意されています。学びが学びのままで終わらない構造になっています。

育成、認定、手配が一続きになっているため、学んだあとの道筋があります。ただし、認定は出発点です。求められる応対は変わり続けるため、認定後も学びは続きます。

資格取得までの流れ

資格取得までの流れは、執事の資格を取るにはのページでお伝えしています。

道は一本ではない

学びを仕事につなげる道は一本ではありません。協会の現場へ進む方もあれば、いまの職場に型を持ち帰る方もいます。後者を半端な進路だとは考えていません。執事の作法を持った人がどの職場にも増えることが、この文化が残る条件だからです。

衣装部屋に掛けられた上着と、白手袋と黒ネクタイ

手続きはどこで確認するのか

入学の手続き、日程、受講条件は、日本の執事学校である公式サイトに掲載しています。

本サイトでお伝えしているのは、学ぶ前の考え方です。募集の状況や条件は変わるため、必ず公式サイトでご確認ください。

迷っている段階でも構わない

迷っている段階でのご相談も歓迎しています。向き不向きを含めて率直にお答えします。

窓口は入学後も開いている

相談の窓口は、入学のあとも開いています。課程の途中で迷われたとき、修了して現場に出たあとで行き詰まったとき。学校との縁は入学手続きで始まり、修了式では終わりません。

海を望むデッキから湾を見る執事

体験講座で講師が見ているところ

器の扱いの上手さではありません。講師の話を聞くとき、手元を見ているか、講師の顔を見ているかです。

迷っている方には、一日の体験講座をお勧めしています。半日で紅茶の給仕と礼の型に触れ、教室の空気を確かめてから課程を選んでいただけます。

見ているのは視線

その席で私が見ているのは、器の扱いが上手いかどうかではありません。講師が説明しているとき、受講者の視線がどこにあるかです。手元の道具を見ている方が多いのですが、まれに講師の顔を見ている方がいます。教わる前から相手を見ている人で、そういう方には初日から一つ先の型をお渡しします。

三人に一人は執事にならない

半日の席に見える方のうち、三人に一人ほどは執事になるおつもりがありません。身内をきちんともてなしたい、自分の店先の応対を変えたいという理由で来られます。それで結構です。所作を家や店へ持ち帰る人が増えることは、この職業が世に理解されることと同じです。

客間で向かい合って話す二人

働きながら通えるのか

通えます。授業を土日に寄せ、予習と復習を動画に回したのは、平日の勤めを続けたまま学べるようにするためです。

受講生の多くは、平日に別の仕事を持っています。接客、事務、医療、製造。課程を土日に組み、予習と復習をオンデマンドの動画に回したのは、いまの勤めを辞めずに学べるようにするためです。

負担は正直に申し上げる

実際の負担を正直に申し上げると、土日が二か月ほど埋まります。エッセンシャルなら一か月、マスターなら三か月。その間、家族の予定と重なることは避けられません。入学前のご相談で、この点は必ずお伝えしています。

湾岸に置いた理由

校舎が湾岸にあるのは、繁華な場所から少し離れていたほうがよいという判断もありました。休みの日に何度か乗り換えて海のそばまで出てくる。その道のりが、勤めの頭から学びの頭へ切り替える助けになります。惜しい時間だとおっしゃる方は、あまりいません。

吹き抜けを見上げた、校舎の入る建物の内側

向いていないと分かったらどうするか

率直に申し上げます。性に合わない場所で何年も過ごされるほうが、こちらにとってもご本人にとっても、はるかに惜しいからです。

入学前のご相談では、向き不向きも含めてお答えしています。人前で讃えられることの少ない務めだと正直に申し上げた時点で、別の道へ向かわれる方がいます。それを取りこぼしとは数えていません。

途中でやめても構わない

課程の途中で、これは自分の仕事ではないと気づかれる方もいます。その場合も、残りを無理に続けていただくことはしません。ただ、途中でやめられた方の多くが、学んだ型は日常で使っていると後に話してくださいます。それで十分だと思っています。

逆向きに変わる人もいる

逆に、最初は教養として来られた方が、途中から執事を志されることもあります。どちらの方向へ変わっても構いません。入り口で進路を確定させないことが、この学校の入学案内の方針です。

よくあるご質問

何歳から学べますか。

年齢は問題になりません。社会経験を経てから学び始める方は多く、人と接した経験はそのまま現場の判断力になります。

入学前に準備することはありますか。

資格を取る必要はありません。人に会ったあとに好みや状態を一つ書き留める、という観察と記録の習慣を先につくっておくと学びが早くなります。

女性でも学べますか。

学べます。性別は問いません。依頼の内容によっては、女性であることが望ましい場面もあります。

働きながら通えますか。

通えます。授業は土日で、予習と復習はオンデマンドの動画です。ただし、その期間は週末が埋まりますので、ご家族の予定との兼ね合いは入学前にご相談ください。

向いていないと言われることもありますか。

あります。人前で讃えられることの少ない務めだと正直に申し上げます。性に合わない場所で何年も過ごされるほうが、こちらにもご本人にも惜しいと考えるからです。

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迷っている段階でもご相談ください

向き不向きを含めて率直にお答えします。手続きは公式サイトへ。

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