館の入ったビルの昼の入口(実写)

THE MANOR

館と、執事が必ずいる理由

Queen's Butlerの館は、どのサービスでも無人で貸しません。鍵は渡さず、来館と退館は執事が受け、館内にお客様だけを残さない。この決まりは、館の調度を守るためであり、迎える、伺う、整える、控える、見送るという執事の仕事を途切れさせないためでもあります。館の部屋と調度、そして執事が必ずいる理由を、館の執事を預かる立場から書きます。

扉を開ける人がいるから、館の時間が始まる

執事のいる館というのは、鍵を受け取って使うだけの空間ではなく、迎え、伺い、整え、控え、見送るという仕事が絶えず続いている場所です。

館を無人で貸さないのは、Queen's Butlerのいちばん根本の決まりです。執事が扉の内側にいるから、来館のときに一礼する人がいて、荷物を預かる人がいて、次の部屋を整える人がいます。サロンであれ、スタジオであれ、見習い体験であれ、館に執事がいない時間はありません。男性と女性の執事がいて、その日の用件、人数、在籍状況に合わせて担当を整えます。館内のサービスは最大六名です。

常に話しかけるわけではない

執事が常に会話に加わることはありません。本を一人で開いているとき、撮影が静かに進んでいるとき、会議に集中しているときには、控えの間か扉の外へ退き、呼べば届く距離を保ちます。執事と外出するときは館を施錠し、館内を無人にしてから同行します。深夜の滞在は執事サロンの一名限定の利用で、その場合も執事は一晩中館にいます。

白手袋で広間の時計のねじを巻く手元

三つの変わらない約束

館内にお客様だけを残さない。鍵を渡さない。寝台は執事教育の実習設備である。この三つは、どのサービスでも変わりません。

一つ目は、館内にお客様だけを残さないこと。深夜の滞在を含めて、館内では執事が呼べば届く距離に控えます。二つ目は、鍵を渡さないこと。来館と退館は執事が受け、利用中も執事が扉と調度を守ります。館だけを無人で使う形は、どのサービスでも承りません。

寝台は実習設備である

三つ目は、寝室の寝台の位置づけです。コルベイユベッド(19世紀のフランス製)は、執事がベッドメイキングを稽古する道具であり、利用中の休憩にも使えます。館は執事サービスを体験するための場所として運営していて、夜を越えて暮らす場所ではありません。利用の目的、執事の在籍、鍵の管理、寝台の扱いは利用規約にも記してあります。

無人で貸さない

鍵だけをお渡しして自由にどうぞ、という形はとりません。お出ましもお帰りも、執事が扉で承ります。

一組だけを迎える

ご予約の時間はほかのお客様と分け合いません。館にいるのはその組と、その組のための執事だけです。

寝台は実習設備

寝室の寝台は、執事教育の実習設備として置いています。用途を曖昧にしていません。
広間に吊るされたシャンデリア

部屋と調度、そして触れてよいもの

正餐の間、書斎、暖炉の間、寝室、回廊。長い年月を経た家具、照明、銀器、磁器を、執事が扱う順を示しながら案内します。

正餐の間には、英国のイチイ材のテーブルと椅子、マリアテレサ様式のシャンデリアがあります。書斎には革張り天板の机とタイプライター、真鍮のランプ。暖炉の間にはマントルピースとロココ調のソファ。寝室には19世紀フランスのコルベイユベッドと天蓋。ワードローブと回廊がそれらをつなぎます。時代も産地も違う調度が、一つの館に重なっています。

触れてよいものと、そうでないもの

館には、長い年月を経た家具、照明、銀器、磁器があります。執事がいるからこそ、触れてよいものと眺めるだけのもの、その日の用途で動かせるものの区別がつき、初めての方にも扱う順序を教えられます。部屋を移る前に扉と足元を執事が先に確かめ、銀器や磁器を使う場面では手を添える順序を示します。由来を守りながら初めての方にも触れてもらえる時間をつくるのが、館の執事の仕事です。

寝室での朝の紅茶(実写)

予定外のことにも、執事が窓口になる

交通の遅れ、体調の変化、進行の変更。予約時には見えなかったことにも執事が窓口となり、できることをその場で整理します。

館に来る前の準備は、目に見えません。来館の前に照明を点検し、椅子の位置を直し、必要な銀器と衣装を揃え、扉を開ける時刻に回廊で待つ。この準備があるから、迷わず館に入れます。利用中の執事は、会話の調子や撮影の進み具合、会議の切れ目を見て、近づくか退くかを決めます。

予定外のことも受け止める

電車の遅れ、体調の変化、撮影の進行の変更といった、予約のときには見えていなかったことも、執事が受け止めます。できることをその場で整理し、終了時刻や次の予定に影響する点を伝えます。誰に声を掛ければよいかが明確であることも、執事がいる安心の一部です。お帰りには、預かった上着と荷物を揃え、忘れ物を確かめ、扉の外まで見送ります。最初の一礼と最後の一礼を一人の執事がつなぐこと。それが、無人で貸す空間にはない館の価値です。

館の場所と、来館のしかた

東京都江東区青海2-7-4、お台場のビルの中。完全予約制で、詳しい道順は予約確定時に伝えます。電車、車、館の車での迎えから選べます。

館の所在地は東京都江東区青海2-7-4、ビルの中です。ゆりかもめ、りんかい線の駅から歩ける海辺で、ビルの屋上からはレインボーブリッジとお台場の夜景が望めます。詳しい道順は、予約が確定したときに執事が伝えます。ご予約の時刻には、館の入口で執事が待ち、荷物と上着を預かります。

電車、車、館の車

到着の方法は、電車、車、館の車での迎えから選べます。館の車での迎えは、執事が運転する車で東京テレポート駅など五か所と館の間を往復するもので、プランに付随し、車両を使えない日もあるため予約時に可否を確かめます。大きな荷物や撮影機材がある場合は事前に数量を伝えてください。雨の日は濡れた品を先に預かります。館は、撮影のためだけにあるのでも、紅茶のためだけにあるのでもありません。扉の内側には、いつも執事がいます。

硝子戸の飾り棚に並ぶ器

ご主人さまをお迎えしていない朝

銀器を磨き、暖炉の灰を落とし、時計の音を確かめます。館の作法のうち、目に触れる部分はごく一部です。

館の手入れは、ご予約の入っていない朝に行います。銀器を磨き、暖炉の灰を落とし、時計のねじを巻いて音を確かめ、燭台の芯を切る。硝子戸の指紋を拭き、絨毯の毛並みを揃え、椅子の位置を寸法で戻します。

同じ状態で扉を開けるために

この時間があるので、扉を開けた瞬間の館が、いつ来ても同じ状態でいられます。前回と少し違うと感じさせないことが、館を続ける条件です。調度は少しずつ痛みますから、直せるうちに直しておかないと、ある日まとめて古びて見えます。

稽古場としての館

手入れのない日には、執事どうしで所作を見合っています。客を迎えていない時分のこの建物は、協会でいちばん手加減のない道場になります。人の動きを外側から眺める機会は、実際の勤め先ではまず巡ってきません。

館の壁面と扉、脇に据えられた調度

部屋を移るとき、執事は先に立つ

次の部屋の明かりと温度は、立ち上がられる前に整っています。四つの部屋は、先回りする順路として設計されています。

部屋を移るとき、執事は必ず先に立って扉を開けます。これは礼儀のためだけではありません。次の部屋の灯りを点け、温度を確かめ、椅子を引いておくためです。ご主人さまが立ち上がられたときには、向かう先はすでに整っています。

灯りは刻限に合わせて

灯りは刻限に合わせて少しずつ絞ります。お着きの頃合いはしっかりと、茶の時分にはやや控えめに、映写の頃には炉の火がいちばん明るいものになる。お気づきにならないうちに、館の一日が日暮れへ傾くよう組んであります。

順序は決めなくてよい

どの部屋をどの順で使うかは、決めずにお越しくださって構いません。書斎で筆を執るおつもりが炉の前でうたた寝を、という日も珍しくありません。執事が付いているのは間取りではなく、お客様ご本人です。

火の入った暖炉と、その脇の椅子

よくあるご質問

執事なしで館だけを借りられますか。

承っていません。館内のサービスでは執事がいて、扉の開閉、調度の管理、用件への対応を続けます。

執事がいると落ち着かないのですが。

執事は控えの間や扉の外に下がることができます。呼ぶ方法を最初に伝え、必要なときにだけそばに参ります。

深夜も執事はいますか。

はい。執事サロンの深夜の滞在でも、執事は一晩中館にいます。この利用は一名限定で、鍵は渡しません。

何人まで利用できますか。

通常の館内サービスは最大六名です。執事サロンの深夜の滞在は一名限定なので、利用内容と人数を予約時に伝えてください。

館はどこにありますか。

東京都江東区青海2-7-4、お台場のビルの中です。完全予約制で、詳しい道順は予約確定時に伝えます。

予約のない日は館で何をしていますか。

銀器を磨き、暖炉の灰を落とし、時計のねじを巻きます。手入れのない日は、執事どうしで所作を見合う稽古の時間にしています。

関連ページ

館のご利用について

利用の流れ、館内の案内、利用規約は、Queen's Butlerの公式サイトでご確認ください。

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