花を一輪だけ置いた整った居間に立つ執事

LIVING SPACE

住空間の整え方

住まいの心地よさは、家具の値段ではなく、収納と動線と光で決まります。散らかって見える部屋の多くは、物が多いのではなく、置き場所が決まっていないだけです。ここでは執事が邸宅を整えるときに用いている考え方を、一般のお住まいでも今日から一か所ずつ変えられる手順としてご紹介します。

整った部屋とは何か

物が少ない部屋ではなく、すべての物に置き場所がある部屋です。定位置が決まっていれば、使ったあと自然に戻ります。

片付かない原因の多くは、量ではなく住所の不在です。置き場所が決まっていない物は、とりあえず机や床に置かれ、それが積み重なります。まず定位置を決めることが、片付けの前段階になります。

定位置は、使う場所の近くに設けます。動線から外れた場所に収納をつくると、戻すのが面倒になり結局は元に戻りません。

玄関の整え方

玄関は家の第一印象です。床に物を置かず、視線の高さに一つだけ飾ると、それだけで整って見えます。

玄関に物が多いと、家全体が乱れて見えます。靴は人数分だけ出し、残りは収納します。傘立ては必要最小限にとどめます。床が見える面積が広いほど、広く感じられます。

そのうえで、視線の高さに一つだけ飾ります。花でも絵でも構いません。一つだけにすることで、それが目に入ります。

居間の設え

動線を確保することが最優先です。人が通る道に物を置かず、座る位置から手が届く範囲に必要なものを配置します。

家具の配置は、見た目より通り道で決めます。人が通る幅は六十センチほど必要です。ここが確保できていないと、どれだけ整理しても窮屈に感じられます。

座る位置から手が届く範囲に、よく使うものを置きます。逆に、使わないものを目に入る場所に置かない。この二つで日常の快適さが変わります。

靴を整えた玄関に立つ執事

光の使い方

天井の照明だけに頼らず、手元や壁を照らす明かりを足します。同じ明るさでも柔らかく感じられます。

天井から全体を照らすと、影が消えて平坦な印象になります。手元を照らす明かり、壁を照らす明かりを足すと、奥行きが生まれます。数を増やすほど、一つひとつは弱くて構いません。

色味は時間帯で変えます。日中は白く、夜は暖色に寄せると、体の感覚に合います。

掃除を進める順序

上から下へ、奥から手前へ進めます。埃は落ちるため、床を最後にすると二度手間になりません。

棚の上、家具の表面、床の順です。部屋の奥から入口へ向かって進めると、掃除した場所を歩かずに済みます。順序を決めておくと、考えずに手が動きます。

毎日全部を掃除する必要はありません。日ごとに場所を割り振れば、一回あたりの負担が減り、続けられます。

花を生けるときの基本

高さは器の一倍半から二倍を目安にします。本数は奇数にすると納まりがよく、初めてでも形になります。

技法を学ばなくても、高さと本数の目安を守れば整って見えます。花は正面を決め、後ろ側に少し余白を残すと自然です。詰め込むと窮屈になります。

水は毎日替え、切り口を少し切り戻します。これだけで持ちがずいぶん変わります。

よくあるご質問

部屋が片付かないのはなぜですか。

物が多いのではなく、置き場所が決まっていないことが原因です。定位置を使う場所の近くに決めると、使ったあと自然に戻るようになります。

居間で気をつけることは何ですか。

動線の確保です。人が通る幅は六十センチほど必要で、ここが確保できていないと、どれだけ整理しても窮屈に感じられます。

掃除はどの順で進めますか。

上から下へ、奥から手前へです。埃は落ちるため床を最後にし、部屋の奥から入口へ向かうと掃除した場所を歩かずに済みます。

花を生けるコツはありますか。

高さは器の一倍半から二倍、本数は奇数が目安です。正面を決め、後ろ側に余白を残すと自然に見えます。

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